ものづくり補助金ってなに?対象や申請の流れを解説!

ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は全国中小企業団体中央会の主催で2012年から始まり、2023年で16回目の公募となります。他の補助金と比べ、額が大きく汎用性が高いため、人気の補助金です。
本記事ではものづくり補助金について解説します。

目次・ものづくり補助金の概要
・補助対象事業者
・補助対象経費
・各申請枠の要件
・申請の流れ
・採択例

目次

ものづくり補助金の概要

中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行い、生産性を向上させるための設備投資等を支援るることを目的とした補助金。

補助対象事業者

日本国内に本社および補助事業の実施場所を有する下記のいずれかの要件を満たす事業者が対象です。
1、中小企業者(組合関連以外)


2、中小企業者(組合・法人関連)

3、特定事業者の一部


4、特定非営利活動法人
・従業員300人以下
・法人税法上の収益事業を行う特定非営利活動法人であること
・認定特定非営利活動法人ではないこと
・経営力向上計画の認定を受けていること
経営力向上計画については別記事にてまとめているのでぜひ参考にしてください。

5、社会福祉法人
・従業員300人以下
社会福祉法第32条に規定する所管庁の認可を受け設立されている法人であること。

補助対象経費

・機械装置、システム構築費 
補助事業には単価50万円以上の設備投資が必須です。
①補助事業のみに使用される機械・装置、工具・器具(測定工具・検査工具、電子計算機、デジタル複合機等)の購入、製作、借用に要する経費
②補助事業のみに使用される専用ソフトウェア・情報システムの購入・構築、借用に要する経費
③①もしくは②と一体で行う、改良・修繕又は据付けに要する経費

・技術導入費1/3
本事業の実施に必要な知的財産権等の導入に要する経費

・専門家費1/2
本事業の実施のために依頼した専門家に支払われる経費

・運搬費
運搬料、宅配・郵送料等に要する経費

・クラウドサービス利用費

・原材料費
試作品の開発に必要な原材料及び副資材の購入に要する経費

・外注費1/2
新製品・サービスの開発に必要な加工や設計(デザイン)・検査等の一部を外注(請負、委託等)する場合の経費

・知的財産権等関連費1/3
新製品・サービスの事業化に当たって必要となる特許権等の知的財産権等の取得に要する弁理士の手続代行費用、外国特許出願のための翻訳料等の知的財産権等取得に関連する経費
また、交付決定日から10か月以内に完了する事業にかかる費用のみが補助の対象です。
補助対象経費(税抜き)は事業に要する経費(税込み)の3分の2以上であることが必要です。

各申請枠の要件

ものづくり補助金には通常枠、デジタル枠、グリーン枠、グローバル市場開拓枠の4枠があります。本記事ではグローバル市場開拓枠を除く3枠の要件をまとめます。

通常枠

対象:革新的な製品、サービス開発または生産プロセス、サービス提供方法の改善に必要な設備、システム開発等のための経費
補助金額:100~1,250万円
補助率:原則1/3、小規模事業者・再生事業者は2/3
基本要件(事業計画書は下記の全ての要件を満たす必要があります。)
・給与支払総額を年利率1.5%以上増加
・最低賃金が地域別最低賃金+30円以上の水準。
・事業計画期間において、年率平均3%以上の付加価値増加。

デジタル枠

対象:DXに資する革新的な製品・サービス開発または生産プロセス、サービス提供方法の改善による生産性の向上に必要な設備・システム投資
補助金額:100~1,250万円
補助率:2/3
基本要件(事業計画書は下記の全ての要件を満たす必要があります。)
前年度の課税所得がゼロの事業者賃上げ(地域別最低賃金+30円かつ給与総額の増加率1.5%)・雇用拡大に取り組む。

回復型賃上げ・雇用拡大枠

対象:通常枠と同様。
補助金額:100~1,250万円
補助率:2/3
基本要件(事業計画書は下記の全ての要件を満たす必要があります。)
①DX推進指標を活用して自己診断を行い、自己診断結果をIPA(独立行政法人情報処理推進機構)に提出する。
DX推進指標サイト
②IPAが実施する「SECURITY ACTION」の一つ星または二つ星の宣誓を行う。
SECURITY ACTION公式HP

グリーン枠

グリーン枠は要件ごとに3類型に分かれます。
補助金額
エントリー類型:100~1,250万円
スタンダード類型:750~2,000万円
アドバンス類型:1,000~4,000万円
補助率:2/3
対象:CO2の排出削減に資する革新的な製品・サービス開発または改善による炭素生産性向上に必要な設備・システム投資等
基本要件(事業計画書は下記の全ての要件を満たす必要があります。)

  • エントリー類型
    ①3~5年の事業計画期間内に炭素生産性の年利平均1%以上増加する事業であること。
    ②エネルギーの種類別に使用量を毎月整理する。
    ③補助事業あるいは事業所の年間CO2排出量は把握する。
  • スタンダート類型
    ①エントリー類型の要件をすべて満たす。
    ②補助事業が業界・産業全体のCO2に貢献する。
    ③電気事業者との契約で再生可能エネルギーに係る電気メニューを選択している。
    ④グリーン電力証書を購入している。
    ⑤省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2等の排出削減量や適切な森林管理によるCO2等の吸収量を「クレジット」として国が認証する制度(J-クレジット制度)があるがこの制度に参加し、自社での温室効果ガス排出量の削減取組についてクレジット認証を受けている。
  • アドバンス類型
    ①エントリー類型の要件をすべて満たし、かつスタンダート類型の要件のうち2つ以上を満たす。
    ②通常版若しくは中小企業版SBT(Science Based Targets)の認証又は通常版もしくは中小企業版RE100に参加している。
    ③エネルギーの使用の合理化等に関する法律(通称:省エネ法)における事業者クラス分け評価制度において、令和4年度定期報告書分評価が『Sクラス』評価であること(原則、公募締切時点で資源エネルギー庁ホームページにて、『Sクラス』として公表されていることが確認できること)
    ④2020年度以降に以下のいずれかの事業における省エネルギー診断を受診している、または、地方公共団体で実施する省エネルギー診断を受診している。
    ・一般財団法人省エネルギーセンター実施の「無料省エネ診断等事業及び診断結果等情報提供事業」又は「エネルギー利用最適化診断事業及び情報提供事業」
    ・一般社団法人環境共創イニシアチブ実施の「省エネルギー相談地域プラットフォーム構築事業」、「地域プラットフォーム構築事業」又は「中小企業等に向けた省エネルギー診断拡充事業」
    ⑤GX リーグに参画していること。
    参考:GX リーグ公式 WEB サイト
    ※今年度の参画企業募集は終了しています。2024 年度からの参画を希望する場合は2024 年 1 月 1 日から 2024 年 2 月 29 日までに参画申し込みが可能です。

大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例

ものづくり補助金では賃上げに関して以下の要件を満たすと、すべての枠において上限額が引き上げられます。要件と金額は以下の通りです。
1)事業計画期間において、給与支給総額を年率平均6%以上増加とすること。
2)事業計画期間において、基本要件である地域別最低賃金+30円以上の水準とすることに加え、事業場内最低賃金(補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金)を毎年、年額+45円以上増額すること。
3)応募時に、上記1)2)の達成に向けた具体的かつ詳細な事業計画(大幅な賃上げに取り組むための事業計画)を提出すること。
従業員数に応じた上限額の引き上げ
5人以下:最大100万円引き上げ
6~20人:最大250万円引き上げ
21人以上:最大1,000万円引き上げ

申請の流れ

①交付申請
申請のためには事業計画書を作成する必要がありますが、必要な手順も多く煩雑であるため、個人で行う場合はかなりの時間を見積もっておくべきです。
②採択決定
申請が採択されたのちは事業計画書に沿って補助事業を開始します。
③遂行状況報告
補助事業が事業計画通りに遂行されているか現地調査が行われる場合もあります。天災や業績の悪化などの場合を除き、補助事業が計画通りに遂行されていないと判断されると、補助金の返還を求められることもあります。
④実績報告
計画の期間が終了したのち、事業の実績報告を行う必要があります。付加価値の増加やCO2排出削減の目標、賃上げの要件を達成していない場合は補助金が交付されないケースもあります。
⑤精算払請求
計画通りに事業が遂行されたことが確認されると、補助金が交付されます。

採択例

【電気自動車の車検に対応するための設備投資】
自動車整備工場D様 補助金額635万円

スイングアームリフトの購入 300万円
EV充電器の購入、設置費用 700万円
OBD導入費用 50万
クラウドシステムの導入 120万円
社員研修費用 50万円
専門家によるコンサルティング 100万円
計1,320万円の費用が補助金を活用したことで、実質660万円まで抑えることができました。

まとめ
・ものづくり補助金は新規事業や事業規模拡大の際に非常に有効である。
・補助枠が複数あり、自社に適した枠で申請することが重要。
・申請は煩雑で個人で行うのは非常に手間がかかる

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