【採択事例】ICT技術を駆使したネット体験型定置網販売サービスを開始

この事例は、Y株式会社がコロナ禍における飲食店向けの卸売の減少を受け、ICT技術を活用して新たな販売方法を開始したプロジェクトに関連しています。このサービスは、消費者がオンラインで漁の様子を見ながら魚と加工方法を選べるという新しい形の販売方法を提供するもので、地域の水産業の活性化にも貢献することを目指しています。

目次

はじめに

IT業界は日々進化し、企業は新しい技術を取り入れて事業を拡大しています。今回は、高知県に拠点を置くY株式会社の事例を取り上げ、IT技術と補助金を活用した新しい取り組みを紹介します。この企業は、鮮魚と加工商品の飲食店等への卸販売および海外輸出を行っています。天然の養殖場と呼ばれる宿毛湾周辺の種類豊富で良質な魚を、要望に合わせて加工し、最新の冷凍技術も活用して高品質・高鮮度でお届けしています。これまでにホテルや飲食店の料理長やトップシェフを招き、実際の定置網漁を見てもらい、魚の特徴や品質の良さを知った上で購入してもらう取り組みを行ってきました。

ネット体験型販売サービス

コロナ禍により飲食店向けの卸売が減少したことを背景に、Y株式会社はICT技術を活用したネット体験型定置網販売サービスを開始しました。このサービスは、消費者がオンラインで漁の様子を見ながら魚と加工方法を選べるという新しい形の販売方法です。

サービスの特徴

水揚げライブ配信

定置網モニタリングシステムと漁船カメラを導入し、水揚げのライブ配信を行います。消費者はスマホやパソコンで漁の様子を見ながら、欲しい魚と加工方法を注文できます。このシステムにより、消費者は新鮮な魚をその場で選び、その日のうちに加工・発送されるサービスを利用できます。船上のスタッフがその場で注文を受け、当日中に加工・発送する仕組みを構築しています。

新しいサービス

このサービスはただ魚を売るだけでなく、オンラインでの漁業体験と、見て選ぶ楽しさを提供します。初めは地元地域でのサービス開始を予定しており、将来的には商圏を広げる計画です。この取り組みは、消費者に新しい購買体験を提供することで、地域の水産業を支援するものとなっています。

目指す成果

売上比率の増加

補助事業でシステム構築等への投資を行い、新規事業の売上比率10.8%を3年目に目指します。この目標達成のために、企業はICT技術の導入と新しいマーケティング戦略を採用しています。

地域の水産業の活性化

高知県産の魚全体の価値を高め、地域の水産関連事業者の収益向上と活性化に貢献することを目指します。この取り組みは, 地域社会と連携して、水産業の持続可能な発展を目指すものとなっています。さらに、魚の注文情報を同業他社にも共有することで、地域全体で高品質の魚を効率よく獲って、販売することが可能になります。

まとめ
Y株式会社は、IT技術と補助金を活用して新しい取り組みを行っています。この取り組みは、消費者に新しい体験を提供するだけでなく、地域の水産業の活性化にも貢献するものとなっています。このような革新的な取り組みは、他の企業にとっても参考になる事例と言えるでしょう。また、この事業計画は県や市、漁業組合等からの協力を得て具体化され、地域の水産関連事業に貢献する明るい未来を築くために成功させたいという強い意志を持って進められています。
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